気まぐれな数学部屋

高校数学の問題を解きます。

逆関数の積分(千葉大後期)

今回解く問題は以下の通りです。 逆関数の積分の問題です。(1)について逆関数を持つということは、関数が単調に増加するか、減少するかを言えればOKです。微分計算は少し大変です。 (2)の逆関数の積分は、元の関数のグラフを描いて、図形的に求めるのが定石…

場合分けを減らす

今回解く問題は以下の通りです。 まずは正方形の四頂点の座標を表現するのが第一歩です。正方形の頂点はある点について中心から90°ずつ回転したものになります。あとはそれらの座標について、ある2つがy>x²-2に含まれ、残りがy

非有名角の三角関数のあれこれ

今回解く問題は以下の通りです。 (1)はsin(π/9)に関する不等式の問題です。有名ではない角の三角関数は、何倍かして有名角にし、それを倍角の公式を使って表現するのが基本です。今回は3倍角です。三次方程式なので、直接求めるのは難しいので、グラフを用い…

問題文をかみ砕けるか

今回解く問題は以下の通りです。 微分と極値に関する問題ですが、(3)は整数の要素も絡んできます。 (1)は微分するのみですが、これを間違うと後は全滅なので注意しましょう。(2)はxが分母にあるので、どれが極小値なのかが分かりにくいです。いったん分数を…

次数下げをフル活用

今回解く問題は以下の通りです。 二次関数と三次関数について色々なことを聞く問題です。 (1)はf(f(x))を素直に書きだせば求まります。(2)はg(α)=0のときにg(α²-2α)=0が成り立つことを示す問題です。もちろんg(α)の形にして0であることを利用するのですが、…

複素数平面の軌跡

今回解く問題は以下の通りです。 複素数平面上の軌跡を考える問題です。(1)に関しては、z=x+yiとおいて、x,yの条件式を立てれば解決します。Fは円と直線の二種類あることが分かります。 (2)に関しては、円の場合と直線の場合で分けて考えます。円の場合は|z|…

定積分の増減

今回解く問題は以下の通りです。 変数が混じった定積分の増減を考える頻出問題です。(1)は定数分離がなされているので,問題ありません。 (2)はまず絶対値の積分なので、f(x)=0となるxをαとおいてひとまず積分を進めるのが定石です。また、絶対値の積分は先に…

空間ベクトルの標準問題

今回解く問題は以下の通りです。 空間ベクトルについていろいろなことを聞いている演習問題です。(1)と(2)は計算のみでゴリ押すことで完結しますが、計算量は多めです。 (3)は一転して得られる結果の図形的な意味つまり点GとPがどのような位置関係であるかを…

情報の分析が肝の確率漸化式(千葉大後期2024)

今回解く問題は以下の通りです。 最大の山場は(1)です。(1)が解ければ、(2),(3)は計算問題です。 ポイントは、素数であるときに1に戻ってしまうことです。これにより、a{n}はあまり大きな値をとらないことが考えられます。何回か実験すると、状況は3つしかな…

偶奇で異なる漸化式

今回解く問題は以下の通りです。 本問の漸化式の構造は、奇数の項は直接求まり、偶数の項は漸化式によって求まるというものです。本問の山場は(2)です。 2^pとなるような項をいかにして作成するかということを考える必要があります。その過程で(3)は自然と分…

等差数列になる条件

今回解く問題は以下の通りです。 まずはこの四次方程式の解を表現することが先決です。このとき、二次式のみで構成されているので、x²=tとおけば、簡単に表現できます。 後は等差数列になる条件を立式するのですが、主に二つの路線があります。 1. 公差をdと…

微積分、極限の総合問題

今回解く問題は以下の通りです。 (1)で微分、(2)で積分、(3)ではさみうちの原理を使った極限という欲張りセットです。それぞれの計算量はさほど多くありませんが。 (1)は差を取って微分という典型問題です。符号が分かるまで何回も微分します。(2)は簡単な積…

ガウス記号と論証

今回解く問題は以下の通りです。 ガウス記号を交えた論証の問題です。ガウス記号に関する不等式 x≦[x]

確率漸化式(状況が3つ)

今回解く問題は以下の通りです。 カードが三枚あるので、普通に状況を考えると2³=8通りの状況になりますが、それでは手が負えません。そこで状況を分析する工夫が必要になります。これが前回の最後に述べた(II)にあたります。対称性を生かして状況をまとめて…

確率漸化式(状況が2つ)

今回解く問題は以下の通りです。 確率漸化式は、考えられる状況を全て洗い出し、その後いろいろな操作で漸化式を解くことが多いです。この問題は状況が赤1白1か白2の二通りしかない最も基本的な問題です。このタイプは、1つをpnとおいて、もう一つを1-pnとお…

円板の回転体の体積 (慈恵医大2024)

今回解く問題は以下の通りです。 今年の慈恵医大の問題です。難易度はやや高めだと思います。回転体の体積の原則は回転する前に切るです。それができればあとは計算問題なのですが、この問題は切るまでが難しいです。 以下解答 今回はここまでです。ありがと…

線分の中点の軌跡

今回解く問題は以下の通りです。 (1)は簡単でしょう。定数分離がなされているので、グラフを描けばよいです。メインは(2)です。線分の中点の軌跡といえば、青チャートなどにもあるほどおなじみの問題ですね。よくあるのは、二次関数と直線の交点について中点…

角度は三角関数を着せる

今回解く問題は以下のとおりです。 今年の東大の問題にも出ました座標平面上で角度を考える問題です。まず、角度を考える問題は初等幾何でもない限り三角関数を用いて考えます。(2)のようなθの最大値などは、sin,cos,tanの増減を考えます。 また、座標平面上…

置換の嵐(方程式)

今回は置き換えをメインにした問題を取り上げます。 今回は自作問題です。(1)はとても簡単ですが、(2)はいろいろな類題経験がないと難しいかもしれません。しかし、やっていることは基礎の組み合わせなので、いろいろな問題に触れることが大事だと分かるでし…

座標平面で長さを考えるには?

今回は数2の微積分の分野から問題を一つ解いてみます。 この問題のメインは(1)です。(2)は(1)ができれば比較的楽に終わります。 (1)では二つの放物線の交点を結ぶ線分の長さを聞かれています。すぐに思いつくのは、P(α,α²),Q(β,β²)とおいて、ゴリ押しする方…

不等式を示そう。

今回はより大きい、より小さいもので挟むというテクニックをつかう不等式の問題を一つ解いてみます。 京大模試 (1)は微分をするだけですが、a^xの微分は忘れがちなので注意しましょう。今回も分数の微分なので、x^-aと考えて積の微分に直すことをお勧めしま…

二つの円の交点について

今回は個人的に忘れがちな図形と方程式の問題を解いてみます。 (1)については二円が異なる二つの交点を持つ条件を覚えているかです。 POINT 二円が異なる二店で交わる条件は (半径の差)<中心間距離<(半径の和) 大小比較で少し頭を使いますが、きっと解けるで…

素数がらみの方程式

今回は素数がらみの方程式ということで問題を一つ解いてみます。 京大模試 素数という条件が解に現れるものについて大体の問題はその素数は2か3です。どちらかというと、それ以外にないことを証明することがメインパートになります。素数というのは偶奇の条…